重金属と必須ミネラルの関係
誰もが、カドミウム、鉛、水銀などの重金属にさらされています。
こうした毒素は環境に広く存在し、深刻な問題となっています。
カドミウム、鉛、水銀だけでなく、アルミニウム、ヒ素なども
体に害となる主な重金属です。
ベリリウム、ビスマス、臭素も同様に私たちにとっては毒物です。
これらの多くは、数世紀前まではごく少量で、
比較的安全な量だけ環境に存在していました。
しかし、工業化と科学技術の発達によりもたらされた産業は、
環境への悪影響なしに成立しませんでした。
地中からこうした金属を掘り出し、
家庭で使う製品に用い、
また食物を入れる容器に使うことで、
人々は毒物にさらされることになったのです。
こうした毒となる金属は空気、水、土を汚染し、
食物連鎖にも影響を与えています。
重金属が問題を起こす原因は、
体の機能のために必要なミネラルと
毒物である重金属が体内で置き換わるためです。
毒素の濃度が高いと、
健康と長寿のために細胞が必要とするミネラルの吸収を阻害してしまいます。
カドミウム
カドミウムに慢性的に触れることは、健康に害を及ぼします。
カドミウムは土や海水に含まれ、
食べ物、飲み水を汚染していることもあります。
煙草の煙を吸うことで吸収されますが、
肌からも吸収されることがあります。
赤血球と結びついて体中に周り、肝臓と腎臓で濃縮されます。
ゆっくり排出されますが20−30年もの間、
体に残ることがあります。
カドミウムは、亜鉛で置き換えることができます。
亜鉛は必須ミネラルで、免疫システムをサポートし、
たんぱく質を合成し、脳の健康と生殖機能に関する役割がありますが、
カドミウムは酵素、とくに亜鉛、銅、セレンなどを含む
酵素の機能を阻害します。
これは高血圧を招き、腎臓、肝臓にダメージを与えます。
鉛
鉛は、含まれていることを知らずに触れたり
口に入れることで健康被害がよく報告される毒物の一つです。
鉛が含まれたペンキ、鉛で塗装された缶、
鉛を使った焼き物に保存した食べ物、
鉛で汚染された水などが環境中に見られます。
また、鉛は肌からも吸収されます。
化粧品に入っていることもあり、
子どもの場合吸収率は大人の8倍になります。
鉛の入った塗料片やホコリを吸い込むことが、
子どもの体内汚染の主な原因です。
鉛はカルシウムと置き換わるので、
吸収された鉛は骨にたまり、何十年もとどまります。
体からその分カルシウムが減るので、
カルシウムが果たすべき大切な役割が十分に果たせなくなります。
水銀
水銀は、他の重金属の体内での分布と滞留に影響を与えます。
このことが、最も危険な重金属である理由です。
また水銀は、口から摂取することも危険ですが、
蒸気を吸い込む場合の方がより毒性が強くなります。
石炭を用いる火力発電所も水銀の発生源であり、
大気が汚染され空気中に広がり、
やがて海水に入り魚や貝に生物濃縮していきます。
その他の汚染源にはワクチンと歯科のアマルガムがあります。
人間は少量の水銀なら排出できますが、
そのために有効な健全な体内機構が欠損している人が多いようです。
体に蓄積すると水銀は内臓に影響し、
脳と腎臓で濃縮される傾向があります。
また胎盤を通じて胎児に影響し、
母乳にも含まれることがあります。
水銀は、エネルギーを生み出すための酵素が活発に働くために
必要な鉄と銅と置き換わり有害な影響を与えます。
マグネシウム、亜鉛、ヨウ素とも置き換わります。
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